ストレートチップ名品図録~その三 – Trading Post 良い革靴が見つかるセレクトショップ

京都店

ストレートチップ名品図録~その三

3回目となる「ストレートチップ名品図録」

初回は AUDLEY 、そして前回の OXFORD

ストレートチップにも個性があって興味深いです。

 

今回は、こちらをご紹介いたします。

 

 

メーカーはスペイン、マヨルカ島の「CARMINA」(カルミナ)。

 

まずは歴史に目を向けてみましょう。

カルミナとしてのスタートは1997年なのですが、その源流をたどると

マヨルカ島で1866年に創業したオーダーメイドの靴工房まで

さかのぼる事ができます。

 

その創業者の孫にあたる ホセ・アルバラデホ・プハーダス氏が

立ち上げたのが、カルミナというシューメーカー。

 

とてもきれいな、華やかな個性の靴です。

 

 

ブランドとして「世界に通用する靴を作る」ことを掲げ、

最愛の夫人の名前(CARMINA)を冠するところに

ラテン的な情熱や愛情が感じられるのではないでしょうか。

 

そんなことを考えながらあらためて靴に注目すると、

このストレートチップから感じる「華やかさ」の理由に納得です。

 

 

華やかなラテンの雰囲気といっても

「色気全開!」という意味ではありません。

端正な スクエアトウ 、切り立った サイドエッジ を見ると

英国靴の雰囲気も感じます。

 

しかし!

ウエストのくびれ具合や

 

 

さらには

プリッとした、洋ナシ形のヒールカップ

 

 

はたまた

ピッチドヒール(下方へ向かって細くなっていく形状)

 

 

おまけに

パープルカラーのライニング……

 

 

履いたら見えませんが……

 

そう、これぞ

にじみ出るエロス。

 

ちょっと下世話な感じになるといけないので、

まじめに表現すると、「抑揚のある立体」としての靴。

 

さらに言うと、このメリハリが快適な履き心地につながります。

靴の前半分は両サイドのエッジが立っていることもあり

指の上面から側面に適度な空間を確保。

でも、ギュッとくびれた踏まず部分と丸い踵部分が

後半分をしっかりホールドしてくれる。

 

締めるところはしっかり締めて、

ラクしたいところはラクに。

これを実現した木型は COSTITX (クスティチュ)。

カルミナは木型の開発にも熱心なメーカーです。

 

いかがですか?

履いてみたくなりませんか?

 

こういう靴には鏡面仕上げが映えるというもの。

 

 

華やかな場に合った装いの仕上げとして、

たまには良いのではないでしょうか。

 

ふだんは控え目でも、ここぞという時の化粧映えの良さは

思わず息をのむ美しさ。

 

ビジネスシーンからパーティーシーンまで

仕上げ次第で幅広くこなせる、ちょっと華やかなストレートチップ。

こちらもぜひお試しいただきたいモデルです。

 


CARMINA   品番:80204 木型:COSTITX


  • 素材:Freudemberg
  • 色:Negro
  • 底材:Single Leather
  • 製法:Goodyear
  • ウィズ:E
  • 価格:¥78,840(税込)

 

さていかがでしたでしょうか。

「ストレートチップは何足持っていても困らない」

とは誰の言葉か、たしかに

これほどキャラクター豊富なら

いろいろ揃えて楽しむのも良いですね。

 

 

皆様のご来店お待ちしております。

 

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