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ローファー考

皆さんこんにちは。Trading Post Web Masterです。
この時期、個人的に履きたいのはやはりローファー!ということで……

 

今回は2012年に書いたローファーについての記事(現在非掲載)を加筆修正したものです。
焼き直し?手抜き?いえいえ、アーカイブシリーズと呼んでいただきたい。。。

 

突然ですが皆さんはスリップオン(Slip-on)というとどんなデザインを連想されるのでしょう。
自分の場合なんといってもローファー(Loafer)です。
ローファーとは甲部分のU字型ステッチ(モカ縫い)とその上に乗っかる帯状の革(サドル)が特徴のスリップオンです。

 


CROCKETT & JONES モデル名:HARVARD 2


  • 素材:CALF
  • 色:DARK BROWN
  • 底材:LEATHER SOLE
  • 製法:GOODYEAR
  • 価格:¥86,900(税込)

最近ではスリップオン全体を指してローファーと呼ぶ場合も多いです。
例えば前回ご紹介したオリエンタルのタッセルローファー、

 

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昔はタッセルスリップオンと呼んでいた気がしますが、今ではクロケット&ジョーンズでもタッセルローファーという呼び方をしています。
ただ今回は話が広がりすぎるので、上記の定義(モカ縫いとサドルありき)に従って話を進めましょう。

 

さて、一口にローファーと言ってもディテールを見ていくと結構バリエーションがあるものです。
まずモカ縫い。ローファーでよく見られるのは合わせモカでしょうか。

 

 


Trading Post 品番:T405


  • 素材:SUPER BUCK SUEDE
  • 色:BLACK
  • 底材:VIBRAM CREPE MORFLEX
  • 製法:MCKAY
  • 価格:¥42,900(税込)

合わせモカのサンプルとしてTrading Post オリジナルのローファーを出してみました。
すっきりとした印象。もしくは平凡な印象でしょうか?

 

しかし、一見平凡・無個性に見えてもメーカーはベストバランスをたたき出すため日夜苦心しているのです。
この僅かな違いに作り手は心血を注ぎ、靴好き紳士は一喜一憂するものなのです。
それがまた楽しいんですけどね。

 

続いてはコチラ、すくいモカと呼ばれるものです。

 


CROCKETT & JONES モデル名:BOSTON 2


  • 素材:CORDOVAN
  • 色:WHISKY
  • 底材:LEATHER SOLE
  • 製法:GOODYEAR
  • 価格:¥136,400(税込)

若干ボリューム感が出ました。少しカジュアル感が増した・・・とも取れるでしょうか。
モカ縫いは本来2つのパーツを縫い合わせる方法を指しているのですが、これに限っては一枚のパーツにステッチで模様を付けているだけです。

 

さて、これは何でしょう?

 

 

ライトアングル・ステッチと呼ばれる手法で縫われています。
大変気を使う手縫いの作業です。
モカの種類としては合わせモカのバリエーションとしてとらえることができますでしょうか。

 


EDWARD GREEN モデル名:DOVER


  • 素材:CALF
  • 色:DARK OAK
  • 底材:LEATHER SOLE
  • 製法:GOODYEAR
  • ウィズ:D
  • 価格:¥226,600(税込)

ローファーではないのですが、モカ縫いのサンプルとして紳士靴界の大御所にご登場いただきまいた。
非常に高度な技術を要する製法ではあるのですが、機能的な意味は特になく完全な装飾です。

 

話がローファーから逸れますが、靴作りの工程でアッパー(甲革)の革を縫い合わせる作業を「製甲」、ソールを縫いつける作業を「底付け」といいます。

実はライトアングル・ステッチという縫い方、製甲作業の一部であるにも関わらず底付けの技術を要するものなのです。(底付け時に行う“すくい縫い”という縫い方に近いため)
量産品の靴は(10万円以上するようなものであろうと)基本分業で作られています。
ライトアングル・ステッチをデザインに取り入れようとすると製甲専門の職人だけではできず、製甲職人とテクニックを持った専門の職人の間を靴が行ったり来たりすることになるわけですね。

そりゃコストかかるわけだ!

 

モカ縫いには他にも何種類かありますが、それはまた別の機会に譲りましょう。

 

次はサドル。

これもよく見ると色々なデザインがあります。

 

サドルに開けられたスリット(穴?)、個人的には結構気になるポイントです。

 


Trading Post 品番:T607


  • 素材:UNION WP
  • 色:BLACK
  • 底材:DAINITE
  • 製法:GOODYEAR
  • 価格:¥49,500(税込)

上の画像はトレーディングポストオリジナルの新作です。
三角のスリットはちょっと珍しいかな。
ちなみにスリットなしというデザインも存在します。

 

それとサドル自体の形状、比較的多いのはモカ縫いを隠すあたりで止まっている“ハーフサドル”と呼ばれるもの。

 


CROCKETT & JONES モデル名:HARVARD 2


  • 素材:CALF
  • 色:CHESTNUT
  • 底材:LEATHER SOLE
  • 製法:GOODYEAR
  • 価格:¥86,900(税込)

数は少ないですがサドルがソールまで伸びているものもあり“フルサドル”と呼ばれています。

 


参考画像


気持ち上品な印象を受けるのは自分だけでしょうか?

 

細かい話が続きました、ちょっと話題を変えましょう。
この「ローファー」という呼び方、実はかつてアメリカに存在した靴メーカーNettleton社の商標でした。

 

となるとローファーの元祖はアメリカかと思いきや1920年代ロンドンで誕生したのが始まりと言われています。
もともと上流階級の室内履きとして作られたものが、次第にカジュアル用に変わっていったようです。
これがアメリカに渡り1950年代になるとアメリカ東海岸の学生たちの間でブレークしました。

 

そのときサドルのスリットにペニー硬貨を挿んで履くのが流行ったことから、このデザインをペニーローファーとかコインローファーと呼んだりもします。

 

ところでこの記事をお読みになっている皆さんでローファーをお持ちでない方いらっしゃるのでしょうか?
もしお持ちでなければぜひ1足は試していただきたいものなのです。

 

ローファーの起源には北アメリカのインディアンモカシンからきたものとする説と、ノルウェーで履かれていたアザラシ革のノルウィージュンモカシンがルーツだとする説があります。

 

ここで「モカシン」という言葉が出てきましたが、これは何かと言うと元々は「一枚革で足を包む履物」のことです。

 

昔の人は地面の凹凸や砂漠の熱さ・氷の冷たさなどから足を保護する為、単純に革の袋を履いていたのでしょう。
それが甲のパーツを別に縫いつけることで立体的な形状に進化し、今あるモカシンの原型ができていったと考えられます。
ちなみに甲部分のU字型ステッチをモカ縫いと呼ぶのは、もちろんこのモカシンからきた言葉です。

 

ともあれ世界中のあちこちで古くから履かれていたモカシンは様々なディテールの追加があるにせよ基本的には昔と変わらぬ形で今も多くの人たちに履かれ続けています。

 


CARMINA  品番:80546


  • 素材:CALF
  • 色:NEGRO
  • 底材:LEATHER SOLE
  • 価格:¥57,200(税込)

この革靴界の古典ともいえるモカシン(≒ローファー)、革靴好きを自任する方なら放っておく手はありません。

学生の制服というイメージが強い方もいらっしゃると思いますが、上質なアイテムのセレクトと上品な履きこなしで一味も二味も違ったローファースタイルを目指していただきたいものですね。

 

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