大阪店

モカ縫い・Uチップ編

皆様こんにちは。TP36年の歴史とほぼ同じく歩んで参りました、年長者である私 野勢の四方山話の第五回目となります。

御拝聴どうぞ宜しくお願い致します。

 

今回はUチップやローファーに使われているモカ縫いのお話です。

靴の先祖、始まりといわれるモカシン(一枚革で足を包む履物)から、技術の進歩により複数枚の革片を縫い合わせることが可能になり、結果今ある靴の原型が形作られるようになります。

 

その中で足の甲を包む(天井部分)をモカと呼び別革を縫い合わしたりステッチで形作る紐靴が、Uチップとなり、紐無しがローファーとの二方向に発達したと思われます。

U字型のステッチや別革を縫い付けた紐靴を欧米ではノルウィージャン・ダービー(原型はノルウェーの漁師靴:モカシンとの説もあり)とも、U字形をエプロンに見立てエプロン・フロントダービーとも呼びます。


そのモカの縫い方やU字形を作るステッチ処理の違いで、さまざまなデザインの靴が出来上がります。

1.乗せモカ

2つまみモカ

3.合わせモカ

4.ライトアングルステッチ

5.トライアングルモカ

 

紐靴Uチップはイギリスのアウトドア、フランスの狩猟用、アメリカではゴルフシューズと異なる発達をしましたが、一貫してアウトドア用のカジュアルで堅牢な作りが継承されてきました。

そういった出自からもUチップの役割・性格はフルブローグよりカジュアルに捉えられ冠婚葬祭には不向きとも言えます。

EDWARD GREEN – DOVER

一方現在では木型・靴底の仕様によりドレスシューズの代表的モデルのひとつとしても認知されています。

 

上記の通り元来Uチップは、野山を駆け回るアウトドアの為の靴として発達してきました。

ヨーロッパでは狩猟は王侯貴族のたしなみであり、とりわけフランスでは狩猟は今現在も幅広い階層の人達に続く慣習です。

秋は食材(ジビエ、野生動物)を狩る季節ですが、かの地ではUチップをシャスール(狩人)が履く靴「シャッス(Chasse)」と呼んだりします。

 

トレーディングポストではそんなフレンチメイドの「シャッス(Chasse)」を以前より取り扱っていることをご存じでしょうか?

 

1934年フランスのアルザス地方創立の老舗エシュンです。

スキー靴の展開で世界的に名を広めたエシュンは、現在ではパリに直営店を4店舗展開しています。

創業当初より家族経営を継続し、ノルウィージャン・ウェルテッド製法やグッドイヤー製法による靴を手掛けており、世界的に有名なブランドとのコラボレーションなども数多く展開しています。


HESCHUNG 品番:CATALP


  • 素材:Natur Calf
  • 色:Noisette(左)、Noir(右)
  • 底材:Rubber
  • 製法:Norwegian
  • 価格:¥94,600(税込) ⇒  セール価格¥66,000(税込)

 

 

上部に別革を縫い付けた乗せモカ

羽根元の閂止め(靴の構造上脱ぎ履きや歩行時に負荷がかかる部分の補強)も太目のステッチ。

防寒防水に優れたノルウィージャン製法でピッチ幅も大きく取って縫い目からの浸水を最小限に抑えます。

頑強なラバーソールで天候、悪路を気にせずガンガン履けます。

丸いシルエットなので荒々しさを感じません。

 

不変的なデザインとインソールやライニングにまでこだわった上質な履き心地を持つ、エシュンの「シャッス(Chasse)」が今回のセール対象品となっておりますので、是非この機会に足を入れてみて下さい。

にじみでる上質さを感じて頂けると思います。

 

 

人類は 遥か太古の昔には身体保護の為、自然素材である皮を身にまとっていたと想像されます。

服は糸を紡ぐ技法から、靴は一枚皮から複数枚の革を縫い合わせる技術向上により、デザインの幅が広がりファッション性が高くなりました。

 

良い靴のモカ縫い、モカステッチの技術はハンドであれ、マシーンであれ靴の表情、雰囲気を醸し出す芸術的領域です。

次回は是非店頭で手に取って、❝モカ❞に着目してみては如何でしょうか?

それでは、皆さまの「ご来店」「お問い合わせ」お待ちしております。

 

【前回・四回目】

羽根(はね)別フォーマル

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