スペインが誇る高級革靴ブランド『カルミーナ物語』 – Trading Post 良い革靴が見つかるセレクトショップ

FEATURE

スペインが誇る高級革靴ブランド『カルミーナ物語』

カルミーナの歴史は、スペイン靴業界の歴史そのもの

カルミーナの歴史は、1866年にマティアス・プハーダス氏がマヨルカ島のインカで始めた、オーダーメイドシューズを作る小さな工房から始まります。

その数十年後に彼の息子であるマテオ・プハーダス氏も靴作りに携わるようになり、1905年にバレアレス諸島で初となるグッドイヤーウェルト製法の工場を設立させました。

1961年には、創業者の孫にあたるホセ・アルバラデホ・プハーダス氏によって、スペインで有数の靴メーカーに上り詰めました。

ホセ氏は、高級靴を求める声が高まるなか、1997年に生まれ故郷であるマヨルカ島で現在の「カルミーナ」な全身である「アルバラデホ」を誕生させました。

現在は、マヨルカ・マドリード・バルセロナのスペイン国内はもちろん、ニューヨークやパリに店舗を構えます。

センス溢れる高品質な革靴は、世界中の革靴愛好家やファッショニスタを魅了し続けています。

 

★カルミーナのプチ情報

意外と知られていませんが、カルミーナは一度ブランド名を変更しています。

設立時は、ホセ社長の名前を冠したアルバラデホ(ALBALADEJO)と呼ばれるブランドでした。

現在は、ホセ社長の奥様のお名前を冠したカルミーナ(CARMINA)にブランド名が変更され、愛され続けているのです。

 

カルミーナを日本で初めて取り扱ったのがトレーディングポストなのです

カルミーナを日本で初めて取り扱ったのが何を隠そうトレーディングポスト。

2000年の春夏、デュセルドルフで開催されたGDS(国際靴見本市)で、たまたま目に留まったことが出会いです。

今のからは想像がつきませんがラストやデザインは、「野暮ったく、いかにも当時のスペイン靴」と言った印象でしたが、釣り込みなどのクオリティからは、高い技術をうかがい知ることができました。

早速アポイントを取り工場を訪問したところ、釣り込みを手作業で行っているなど、高いクオリティの根源となる技術力を目の当たりにしたのです。

高いクオリティを誇りながら、ヨーロッパの中でも物価の安いスペインで生産していることから生まれる、高いコストパフォーマンスも非常に魅力的でした。

当時、日本はおろかスペイン以外での取り扱いもほとんどなく「無名だけど腕のあるメーカー」を日本に紹介したいという強い想いにより、トレーディングポストでの取り扱いがスタートしたのです。

 

★カルミーナのプチ情報

ホセ氏のご子息にあたる現社長のトニー氏とは、トニー氏がマネジャーをされていた頃からお付き合いがあります。トニー氏が来日されるとトレーディングポストのショップスタッフと食事をするなど交流を持たれていました。

私達も距離感の近いメーカーのため想い入れも強く、カルミーナを日本へ広めた自負があります。

トニー氏からも「日本での現在の地位は、トレーディングポストのお陰である」と温かいお言葉も頂戴しています。

トレーディングポストの歴史においても切っても切れない特別なブランドがカルミーナなのです。

 

カルミーナの魅力とは

  • 優れた履き心地を生むこだわりのラスト(木型)
  • ファッショナブルでおしゃれなデザイン
  • ヨーロッパの一流タンナーを使用した高級皮革
  • カルミーナの靴を形にする高い職人の技術

優れた履き心地を生むこだわりのラスト(木型)

カルミーナの魅力と言えば、優れた履き心地を生み出すラストです。

定番のラストであるシンプソン(SIMPSON)、レイン(RAIN)。

時代を彩ったデイア(DEIA)、アルクディア(ALCUDIA)、ロベルト(ROBERT)、チェルシー(CHELSEA)などなど・・・。トレーディングポストでメイン展開しているインカ(INCA)やクスティチュ(COSTITX)など、多くの優れたラストをリリースしてきました。

そのすべてに共通する優れたフィット感は、絞られたウェスト(土踏まず)から作られます。

当時、甲部分で足を固定するラストが主流の中、カルミーナの立体的で包み込むような履き心地に衝撃を受けました。

「フィット感=タイトフィッティング」を根底から覆すブランドこそカルミーナだったのです。

 

当時、メーカーを訪問するとホセ社長が作業服姿でラスト作りに精を出しているシーンを何回も拝見しました。

ホセ社長のクラフトマンシップがカルミーナの哲学と言えるでしょう。

その哲学は、現社長であるトニー氏にも受け継がれ、トニー氏の基準をクリアしたラストのみが世にリリースされるのです。

★カルミーナのプチ情報★

インカやクスティチュ・アルクディアなどの多くのラストは、マヨルカ島の地名から名付けられています。

故郷を愛するカルミーナらしいネーミングです。

 

ファッショナブルでおしゃれなデザイン

出逢ったった当初の「野暮ったく、いかにも当時のスペイン靴」と言った印象もシンプソン・レイン・デイアなどのエレガントなラストがリリースされてから大きく変わります。

トラディショナルよりは、イギリス靴とイタリア靴の中間的なデザイン。

そのモダンな印象の靴達からは「大人の色気」を感じます。

カルミーナのラストやデザインは、トニー氏と話し合いを重ね出来がったものが多数存在します。

その点も日本でカルミーナが受け入れられた要因の一つでしょう。

 

《カルミーナがおしゃれでかっこいい理由》

カルミーナが「おしゃれでかっこいい」と称される理由は、トニー社長を始めメーカーの方がお洒落でカッコいいからです。

お洒落な人達が、自分達の納得する革靴を作るとお洒落な靴が出来上がる典型的な例でしょう。

ただし、お洒落と言っても奇抜な訳ではなくセンスがいい。この辺りは、スペインのラテンのノリも影響しているのでしょう。

トニー氏が来日した際に、トレーディングポスト関係者が贔屓にしているテーラーで何度かジャケットをオーダーされていました。その当時少なかったアンコン仕立てのジャケットをオーダーされるなど、そのセンスは、当時から光っていました。

 

ヨーロッパの一流タンナーを使用した高級皮革

カルミーナに使用されている多くの素材は、ヨーロッパの一流タンナーから仕入れた高級素材を使用しています。

カーフやスエード以外にもクロコダイル、アリゲーター、リザードなどのエクゾチックレザー(爬虫類)も使用しています。

今では定番となったミュージアムカーフもいち早く取り入れるなど、非常に感度の高いブランドでもあります。

その他にも変わった素材や色鮮やかなカラーなど、ドレスシューズメーカーとは思えない色々な素材バリエーションを誇るメーカーです。

 

「きめ細やかなカーフ素材」

基本となるカーフ素材は、ヨーロッパ一流タンナーのから仕入れた素材を使用しています。

ネグロ(ブラック)のボックスカーフは、ハリがしっかりあるキメ細やかな素材を使用しています。

ブラウン系に関しては、濃淡の少ない仕上げにしているため、自ら育てる楽しみがあります。

 

「違いを生むミュージアムカーフ」

幾度も仕上げを重ねマーブル模様の独特なムラ感を出したミュージアムカーフ。

色気があるカルミーナの靴と非常にマッチする素材です。

ミュージアムカーフで作られたドレッシーなスタイルの靴は、ビスポークシューズのような雰囲気です。

 

「まるでベルベットのような上質なスエード」

カルミーナの中でも人気の高いスエード素材は、ベルベットのような質感が特長です。

カルミーナで使用するスエードはいつの時代も良質質なんで、トレーディングポストで必ず展開している定番素材となります。

ファッショナブルなデザインに上質なスエードの組み合わせは非常にエレガントな印象です。

 

存在感があるエキゾチックレザー」

クロコダイルやアリゲーター・リザードなどのエキゾチックレザーもカルミーナの魅力でしょう。

癖の強いエキゾチックレザーもカルミーナにかかればファッショナブルな印象になります。

知る人ぞ知る、相場の半値以下の値段設定も人気の秘密です。

 

「革の宝石~ホーウィン社製のシェルコードバン」

稀少なホーウィン社製のシェルコードバンも定番素材です。

柔軟性のないコードバンを立体的なラストに釣込むためには、高い技術力を要します。

コードバンを使用しながらエレガントな靴を製造できるのもカルミーナの技術力があってこそです。

稀少な素材のため、オーダーを制限されることがありますが不定期で入荷する人気素材です。

 

カルミーナの靴を形にする高い職人の技術

カルミーナの靴には、随所に高い職人の業が詰め込まれています。

ついついエレガントなデザインやラストの美しさに目が行きがちですが、基本に忠実なしっかりした靴作り魅力の一つです。

フィット感の肝と呼べるウェスト(土踏まず)のシェイプは、機械での釣り込み作業ができないため、ビスポークシューズのように“手作業”で釣り込み作業を行います。

 

『目立たない部分も妥協しない』

ノリはラテンですが、靴作りは対しては、非常に誠実です。

量産を目的とするグッドイヤーウェルト製法でありながら、クオリティを上げるために生産効率の落ちる手作業を入れる。

「価格以上にクオリティが高い」と評される靴作りへの姿勢や哲学が伝わってきます。

 

魅力的なレディースシューズも展開しています

カルミーナはメンズシューズだけではなく、レディースシューズも製造しています。

メンズライクなローヒールのタイプから7㎝ヒールの女性らしいデザインまで揃います。

メンズと同じ工場で製造されるため、メンズ同様のクオリティを誇ります。

トレーディングポストでは「革靴女子」と言う言葉が生まれる、遥か昔から取り扱っている特別なレディースシューズです。

如何でしたか?今回は、カルミーナの歴史をご紹介いたしました。

ぜひカルミーナに興味を持っていただければ幸いです。

次回はトレーディングポストの各スタッフが愛用しているスタッフ私物のカルミーナをご紹介します。

お楽しみに!!

カルミーナの商品ページはこちら▼

 

 

 

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