サイドゴアブーツ – Trading Post 良い革靴が見つかるセレクトショップ

大阪店

サイドゴアブーツ

皆様こんにちは。

TP36年の歴史とほぼ同じく歩んで参りました、年長者である私 野勢の四方山話の第十回目となります。
御拝聴どうぞ宜しくお願い致します。

今回の話はサイドゴアブーツです。

 

靴の履き口、両サイドに取り付けたゴア(ゴムを織り込んだ伸縮性のある生地)が靴ひもやストラップの代わりに足首をホールドするブーツで、スリッポンのような着脱が簡単でフィット感の良さが魅力です。

サイドゴアブーツの起源は英国王室で、1830年代ヴィクトリア女王のために誂えたヒールが高いショートブーツでした。

俄然興味を持ったのが夫のアルバート公でデザインを紳士靴に落とし込んで正装が求められる英国議会において履いたことから「アルバートブーツ」という別名が生まれ上流階級にフォーマルドレスシューズとして用いられ人気を博しました。

日本でもサイドゴアブーツは正装用の靴として明治後半まで用いていました。

 

しかしそれは一部貴族階級の事であり

現在のように一般にひろまったきっかけは

1960年代のビートルズのモッズスタイルからで

スタイリッシュなブーツの代表となり

当時芸術家や音楽家などのアーティストが

多く住むロンドンのチェルシー地区が

流行の中心地であったところから

名前を取ってチェルシーブーツと呼ばれ

世界的に大ブレークを果たしました。


CARMINA 品番:80216


  • 素材:Box Carf
  • 色:Neglo
  • 木型:Simpson
  • 底材:Single Leather
  • 製法:Goodyear
  • 価格:¥88,000(税込)

今季CARMINA(カルミーナ)の新作もドレッシーなスーツスタイルからロックテイストなカジュアルまで幅広い着こなしを支えてくれる一足です。

装飾を省いた履き口からセミスクエアトゥに流れるシンプルシルエット汎用性の高いブーツに仕上がっています。

 

フォーマルドレスシューズとして用いられていた貴族ご用達ブーツからラジカルなミュージシャンまで巡ってきた来歴が履き回しの幅広さを実証するかのようですね。

もちろん現在ではフォーマルシューズは外羽根のプレーンシューズ内羽根のストレートチップのひも靴なので使われません。

(詳しくは羽根別フォーマル)

シンプルで脱ぎ履きがしやすい利便性を持ち合わせたスタイリッシュなブーツを是非一度お試しください。

 

【前回の記事】

モンクストラップシューズ

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